やっぱり海外から収益を得ないとダメかもしれない

投資資金(タネ銭)をつくる

内需依存型産業ともいわれる電力会社までもが、海外へ進出し海外から収益を得ようとしています。

日本経済新聞 2018年4月10日付

「電力会社の海外進出促す 政府、インフラで規制緩和 アジア需要取り組む」

電力会社は、国のインフラを支える重要な業種なので潰れては困ります。

しかし、「国内の電力需要は人口減少で伸び悩む見通し」(原文ママ)なので

国内からの収益を賄うため、海外、特に成長著しいアジアに進出し海外からの収益を獲得する

それを政府がバックアップするという構図が、この記事からは見えてきます。

これは、政府が日本国内の需要、日本市場だけでは

日本企業はやっていけないと認めているようなものです。

 

電力会社までもが、海外からの収益に頼らなければならない時代がきてしまったのか

やはり、人口減少による国内市場縮小のインパクトは大きいのだなと感じる記事でした。

 

日本企業の海外進出は1970年代から始まり、1986年以降から加速していきました。

1986年以降に加速した要因としては、1985年の「プラザ合意」後の急激な円高により

輸出が厳しくなったため海外へ工場を移転したことなどが挙げられます。

しかし、現在の海外進出の目的は、縮小している国内市場より

マーケットが大きく拡大している海外市場に目を向けようということが挙げられると思います。

 

1970年代は製造業が海外へ進出していった時代でした。

TOYOTA、ホンダ等の自動車メーカーは1960年から1970 年までの内需主導成長期を終えると

オイルショックによる国内自動車市場の伸びが鈍化した1972年ごろから

アメリカ、イギリス、フランスなどに工場を作り、欧米市場に参入していきました。

 

1980年代に入ると、製造業は欧米に続いてASEANにも進出しはじまます。

ウォークマンに代表されるソニーなど電機メーカーなどが海外に進出したのもこの頃です。

製造業だけでなく、金融、保険、不動産も海外に進出していきましたが

これは、日本のバブル景気による金余りの影響が大きいです。

三菱地所が、ロックフェラーセンターを買収したのがバブル期真っ盛りの1989年

生命保険会社も莫大な資金の行き先に困り、アメリカなど海外の不動産

ゴルフ場やリゾート地などを買収していました。

これは、本来の意味での海外進出とは言い難いでしょう。

 

1990年代になると小売業が中国等アジアに進出していきました。

中国四川省成都市にイトーヨーカ堂がオープンしたのが1996年

そして、同じ年、イオンが中国第1号店の「ジャスコ天河城店」を広東省広州市にオープンしました。

 

2000年代はコンビニが海外進出しました。

2004年にはセブンイレブンがセブンイレブン北京有限公司を設立し

北京市内で続々と店舗を出店していきました。

同じく2004年、ファミリーマートが上海に進出し上海市で店舗展開を開始しました。

 

2000年後半から2010年代にかけては建設業、不動産業、金融業が海外進出しました。

建設業大手のダイワハウス工業は、中国(大連市)において

分譲マンション・商業施設複合開発事業「イワ・セイカイ(頤和星海)」

第1期を着工した2009年から海外展開を加速し、

2012年にはベトナム、インドネシア等に進出していきました。

 

不動産業は不動産投資というモデルに加えアジアでの開発事業が加速してきています。

三菱地所は2013年に三菱地所(上海)投資諮詢有限公司を設立後は

シンガポール、ベトナム、タイ、マレーシアを始めとしたASEANエリア

及び台湾を含む中国エリアにおいて進出し、オフィス・住宅・商業施設の開発を進めています。

 

金融業では三菱UFJ銀行が海外に成長の源泉を求めアジアへの進出を加速しています。

2015年 タイのアユタヤ銀行の株式を7割超を取得

2016年 フィリピンのセキュリティーバンクの株式の約20%を取得

2017年現在、三菱UFJ銀行の粗利益全体に占める海外の割合は30%となってます。

 

このように、製造業から始まった海外進出は

内需産業である建設業、不動産業、小売業に広がり

2020年を迎えようとする今、電力会社までもが海外進出を計画するようになってきました。

 

国内のみの需要では生き残りが不安な状況を脱して、

マーケットが拡大している海外市場に積極的に参入し、海外からの収益を獲得していこうという流れ

この流れに個人も遅れをとってはいけません。

この流れに個人も乗りましょう。

これから先細る可能性のある国内収益だけでなく、

マーケットが拡大している海外からの収益を得ることができれば、

安心でもあり、企業が求める「持続的な成長」を個人も獲得できるでしょう。